負債が資産に上がるとどうなるか

こちらの記事への補記としていただければ。

非エンジニアに知ってほしいこと、エンジニアに知ってほしいこと | F's Garage@fshin2000

会計上の「負債」というのは「資産」に分類されることも忘れずに。 

 「負債」って言葉をネガティブな方向にだけ使う事に対しての警鐘だと思いますが、ここで取り扱われてる「技術的負債」はもう少し突っ込んで考える必要があると思っています。

 

結論から言うと「クソコードであっても課税対象になるからね」ってことです。

資産はいつでも嬉しい物ではありません。

 

請負契約で工期が自社の期をまたぐ場合、ソフトウェアは棚卸し資産として資産計上しなければなりません。これは原価の話ですので、工事進行基準だろうが完工基準だろうが関係ありません。

じゃ、いくら計上されるの?というと、100%自社開発の場合は大抵「時数」です。

 

1人が1ヶ月で作ったモジュールなら、ざっくり言うと1ヶ月分の人件費が資産計上…。人月の世界です。クソです。

パートナーからの納品物があるならその費用が原価です。請求来てなくても納品の時点で自社資産です。

(ま、こんなこと厳密にやってるソフトハウスなんてありませんけどね!)

 

んでもって、期をまたぐ場合に資産計上されちゃってお客さんからはお金もらえてないのに利益でたことになっちゃって税金払っちゃったから次期のキャッシュフローはキツキツで人員の追加投入なんてできず、パートナーへの支払いは発生するしでもうグダグダになるんです。

ワイんとこは万年赤字だから資産なんて怖くないぜ!ってのは個人事業だけに許された特権でして、法人で純資産に余力あるからって万年赤字やってると、せっかく技術力が認められて良いお客さんから仕事取れそうになっても、予審が通らなくて直接取引できなかったり発注額に上限つけられたりで涙目になるんです。怖いですね。

 

 ソフトウェアは資産であっても負債であっても、なかなか現実と一致しないんですよね〜。